ハリー・ポッターとエッチの呪い




   1

 ある日、ハリーとロンはハーマイオニーに妙なことを言われた。みんなが寝静まった頃、グリフィンドールの談話室で話がしたいというのだ。
 そこで、二人は驚くべきことを聞かされた。
『呪いをかけられた!?』
 ハーマイオニーの言葉を聞いて、ハリーとロンは同時に叫んだ。二人とも、座っていたソファから身を乗り出す。
 完璧なハモり具合に少し驚いた表情をしたあと、ハーマイオニーは人差し指を立てて唇に当て、「静かにしてよ」と言った。
「どんな呪いをかけられたんだ?」
「解く方法はあるんだろ?」
 声を潜めつつも、またしても、同時の質問だ。ハーマイオニーは軽く肩をすくめると、まずハリーの方を向いて答えた。
「ここ三週間ほど図書館中の本を調べてみたけど、まったく見つからないわ。呪いの期限は一ヶ月。あと一週間以内に解かないと、呪いが発動してしまうの」
「そういえば、ここ最近なんだかばたばたしてたね」
 ハーマイオニーの言葉を聞いて、ハリーが顔をしかめながらつぶやく。
「もっとはやく言ってくれればよかったのに! でもまだ時間はあるんだろ? 三人で呪いを解く方法を探そう!」
 立ち上がって言うロンを、ハーマイオニーは押さえる。
「待って。私にこの呪いをかけた奴は、ごく最近見つかった新種の呪いだっていってた。だから、ひょっとしたら解呪方法自体まだ発見されていないかもしれない」
 しかし、ロンはハーマイオニーの腕を振り解いて立ちあがる。
「まだ期限は残ってるんだろ? 三人で探せばなんとかなる! これまでもそうやってきたじゃないか」
「ロンの言う通りさ。さあハーマイオニー、どんな呪いをかけられたのか言ってくれ。今すぐ図書室へ行こう」
 ハーマイオニーは二人の言葉に顔を輝かせたが、すぐにうつむいてしまった。手を開いたり閉じたりし、心なしか顔が赤らんでいるようだった。
「その……私がかけられた呪いっていうのは……あのね、つまり、ひとことで言うと……あの……」
 なかなか言い出さない彼女に、友人二人は顔を見合わせる。
 と、ハーマイオニーはぎゅっと両拳は握り締め、顔を上げると一息に言った。
「一ヶ月以内に呪者とセ、セックスしないと呪われるの!」
 ハリーは口をあんぐりと開け、その状態で固まった。ロンは口を酸欠の金魚のようにパクパクとしている。ハーマイオニーは頬を染めたまま、黙っている。談話室の暖炉の火が、パチパチと豆を炒るような音を立て、その音がやけに大きく響いている。
 三秒ほどその状態が続いたあと、ようやく二人は大声を出した。
「なんてことを!」
「一体誰だそんな呪いをかけたのは!」
 ハーマイオニーは再び自分の唇に指を当てて「静かに」というジェスチャーをしながら、小さな声で答えた。
「……マルフォイ」
「そうか、よし、殺す!」
 杖を引っ掴んで部屋を飛び出そうとするハリーとロンの襟首を、ハーマイオニーは慌てて掴んだ。首が締められる形に、なり、二人は「ぐえ」とノドの奥から空気の漏れる音を出し、その場に仰向けに転んでしまう。
「二人とも落ちついて」
 ハーマイオニーは腰に手を当て、二人を見下ろしながら言った。
「マルフォイをどうにかして解ける種類の呪いじゃないわ。締め上げて解かせようにも、マルフォイ自身が解き方を知らないようだし」
「じゃあどうするのさ?」
 のどぼとけの辺りをさすりながら、ハリーが言う。
「やっぱり三人で呪いを解く方法を探すしかないか」
 同じく顔をしかめて舌を出しながら、ロンが言った。
「そうしてもいいけど、実はもっといい方法を思い付いたの」
 ハーマイオニーはそう言うと、にやっと妙にいたずらな笑みを浮かべた。
 彼女は、口元に手をやり、部屋の中をぐるぐる歩きまわりながらまるで講義でもしているかのような口調でしゃべる。
「思うに、マルフォイは私と、その、セックスをしたくてこの呪いをかけたんじゃないわ。単に解呪方法が無い呪いをかけたかっただけなのよ。なんだかんだ言っておぼっちゃんだからそっちの経験は無いでしょうし、なによりあれだけの純潔主義者がマグルを両親に持つ私としたいなんて思うはず無いしね。と、いうことは、マルフォイにダメージを与えるには、そこをつけばいいのよ」
「そこってどこ?」
 ロンは、話についていけない、というように肩をすくめながら問う。ハーマイオニーは真っ赤になりながら、ぴんっと人差し指を一本立てて言った。
「つまり、経験の無いマルフォイを、私がせ、性的にさんざんからかったりもももてあそんだりして、トラウマを植え付けてやるのよ!」
 眼前に右手を掲げ、ぐっと拳を握り締めるハーマイオニー。一方、それを聞いた二人は、
「……(゚Д゚)ポカーン」
「……(゚Д゚)ポカーン」
「何よ二人ともその顔は」
 頭をかきながら、ハリーがたずねた。
「もてあそぶって……君、その、経験豊富なの?」
 ハーマイオニーは両手を腰に当て、むっと唇を結んだ。
「私がそんな遊んでる風に見える? 失礼ね。私は貞潔を守りとおしてます!」
「じゃあどうするのさ」
 明かにほっとした様子のロンがきいた。
「だからっ! これからあなたたち二人と、その練習をするのっ!」
 ハーマイオニーは顔中を朱に染めながら言った。
 ハリーとロンは顔を見合わせた後、ハーマイオニーの言った意味について理解し、顔をドラゴンの炎のように赤くした。
「もちろん、練習といっても、ほ、本番をするわ。私だってはじめての相手はマルフォイより二人の方がいいし……」
「ちょちょちょちょちょちょっと待ってよハーマイオニー」
 ロンはわたわたと両手を振りまわした。
 ハリーも激しくうなずきながら言う。
「そんなのやめようよ。やっぱりマズイよ。僕らまだ十四歳だし……。そういえば、セ、セ、セックスしないと発動する呪いってなんなの? 場合によっちゃ素直にそれにかかった方が」
「絶対いや」
 ハリーの言葉を遮って、ハーマイオニーは強い口調で言った。唇をぎゅっと結び、こわい顔でハリーを睨む。
「あんなことが起こるくらいなら、死んだ方が万倍もマシよ」
「いったい、呪いが発動すると何が起こるの?」
 きいてきたロンの方をきっと向いて、ハーマイオニーは苦々しげに答えた。
「前歯が大きくなるのよ」
「……(゚Д゚)ポカーン」
「……(゚Д゚)ポカーン」
「何よ二人ともその顔は」

   2

 次の日、授業が終わって少しした頃、三人は再び談話室へと集まった。まだそれほど遅くないので、何人かのグリフィンドール生がいる。三人は目立たないよう、隅の方へ寄った。
 ハーマイオニーは二人の友人を交互に見て言った。
「二人ともちゃんとお風呂入った?」
「うん」
「もちろん」
 二人の顔が紅潮しているのは、談話室の暖炉や風呂上りの熱気の為だけではないようだ。
「じゃあいきましょう」
 ハリーたちはそろって談話室を出ると、辺りに誰もいないのを確認し、透明マントをかぶった。入学当初は三人がすっぽり入れる大きさの透明マントだったが、さすがに三年も経つとみんな成長しており、足がはみ出さないようにするのに骨が折れた。しかしなんとか見つからずに歩き、暴れ柳の下からホグズミードの叫びの屋敷に向かった。
 叫びの屋敷につくと、ハーマイオニーが二人を二階の部屋へ案内した。そもそも、叫びの屋敷を利用しようというのはハーマイオニーのアイデアだ。ホグワーツでコトを行うには、幽霊だのなんだのの目が多すぎる。万一見つかったら退学だ。
 その点、叫びの屋敷はあいも変わらず閑散としており、耳が痛くなるほど静かだ。
 ハーマイオニーに連れていかれた部屋には、ハリーたち三人が横たわってお釣りがくるほど広いベッドが置いてあった。ベッドの反対側には、グリフィンドールの談話室にあるものと遜色無い大きな暖炉があった。ハーマイオニーが呪文と共に杖を振ると音を立てて大きな火がともる。あっという間に、部屋は心地よい暖かさに満たされた。
 辺りはきれいに掃除されており、清潔そうだ。屋敷しもべ妖精にお金を払い、掃除してもらったのだとハーマイオニーは説明した。屋敷しもべ妖精の口の硬さは三人とも良く知るところだし、そもそも何に使うかは言ってないのだ。
 大きなランプが三台もあり、なかなかいい雰囲気にしあがっている。
 ハーマイオニーはあたりをキョロキョロと見まわすハリーとロンの方に振り向いて、緊張した声で言った。
「じゃあ、時間も無いことだしはじめましょうか」 

「あ、明かりは消した方がいいよね」
 と、上ずった声でロンが言い、ランプに手を伸ばした。しかし、ハーマイオニーはすっとロンに近付き、腕を掴む。
「いいの。たぶんマルフォイはそんなことしてくれないから、慣れておかなきゃ。それより、これを部屋の四隅に置いてちょうだい」
 ハーマイオニーは、ローブのポケットから、掌に収まるほどの大きさの、穴の開いた真っ黒なオカリナを四つ出した。それを、ハリーとロンに渡す。
「これは?」 
 ハリーの質問に、ハーマイオニーはにやっとして答えた。
「『ブラックホール・オカリナ』よ。それを一回吹いて置くと、魔法的な消音効果を発揮するの。つまり、多少この部屋で大きな音を出しても、外にはちっとも聞こえないってわけ」
「お、大きな音が出るようなことをするの?」
 ハリーの言葉に、一瞬の沈黙が訪れた。言ったハリーも含めて全員が顔を赤らめる。
「念のためよ。それに鍵は二重にかけておくわ。とにかく誰かに入ってきてもらったらこまるじゃない」
 ハーマイオニーはやや大きめの声で、早口に言った。ハリーはもちろん、ロンも大慌てでうなずく。
 三人は手分けしてオカリナを置くと、いよいよベッドの前で向き合った。三人とも、顔が強張っている。ロンはすそから見える足がガクガクブルブルと震えていた。
「じゃあ……はじめましょうか」
 ハーマイオニーが、服のボタンに手をかけた。ハリーとロンの唾を飲み込む音がする。ハーマイオニーは顔を赤くしながら二人を睨み付け、「あなたたちも脱ぐのよ」と強い調子で言った。二人は慌てて自分のローブを外しにかかる。
しかしもちろん。目はハーマイオニーから離そうとしなかった。

 服が一枚、また一枚と床に落ちるにつれ、ハーマイオニーの肌が次第にあらわになる。薄く朱を混ぜた白い肌は滑らかで、上質の磁器のようでいながら魅惑的な柔らかさも備えていた。
 一番下のシャツを脱ぎ、ブラとパンツだけになる。下着は上下ともホグワーツの晴れた空を思わせる青色で、彼女の肌に良く似合っていた。その時点で、ハリーとロンは残りパンツ一枚になっていたが、性器は二人ともこれ以上ないというほどガチガチになっており、パンツの内側からしっかりと布を押し上げていた。
 ハーマイオニーの視線に気づいて、慌てて股間を押さえる二人。ハーマイオニーはそれを見て言った。
「ちょっと……隠しちゃダメよ。私だって隠さないんだから」
 ハーマイオニーは、頬を染めながら言うと、ブラを外した。
 柔らかさと弾力を兼ね備えた、手のひらに収まるほどのふくらみが、二人の視線にさらされた。息を飲むほど芸術的な曲線。そしてその頂点には、慎ましやかな桃色の小円と突起がある。ハリーは「うっ」と声を漏らし、ロンに至ってはハァハァという呼吸音が漏れ聞こえてくるだけである。
 と、二人はそこでハーマイオニーの恥じらいの中にも非難を含んだ視線に気づき、慌てて最後の一枚を脱いだ。
 完全に硬直した二つの棒が、顔を出す。二人ともしっかり亀頭が頭を出しているが、少年らしく色は濃くない。
 ハーマイオニーは最初、その勢いの良さに少しびっくりしていたようだが、すぐに臆する様子もなく、じっと観察し出した。ロンとハリーは、居心地悪そうにもじもじする。
 一通り見て満足したのか、ハーマイオニーはとうとう、自らの体を守る最後の砦に手をかけた。引き下ろす一瞬、手が止まる。しかしすぐに引き下ろされ、おそらくここ数年間、誰にも見せたことの無い部分があらわになった。下着がなくなると、ハーマイオニーの足の素晴らしさは一層際立った。その付け根は、髪と同じ色の柔らかそうな毛で飾り付けられている。
 ハーマイオニーは「隠さない」と言った言葉通り、背筋をまっすぐに伸ばすと、両手を後ろに回して組んだ。今や彼女の女性らしい曲線の全てが、二人の少年の前にさらけ出されている。
 ハーマイオニーはうつむいていた顔を起こすと、恥じらいながらも微笑んでみせた。それを見たハリーとロンの性器が、ビクリと震えた。
 

 ハーマイオニーは少し手を口に当てて考えたあと、言った。
「じゃあ……ファーストキスはハリーにあげるね」
 ハリーの顔が、緊張に強張った。彼にとってもファーストキスなのだ。一方、ロンはがっかりした表情でため息をつく。
 ハーマイオニーはロンににこっと笑いかけると、言った。
「ロンはその間、私の体を自由に触っていいわ。それと、少ししたら交替させてあげる」
 ロンはごくりと唾を飲み込むと、大慌てで激しく頭を縦に振った。
「じゃあハリー……」
「う、うん」
 ハーマイオニーはハリーに近付くと、ゆっくりと両腕をあげて、彼の首に回した。平静そうな口ぶりの彼女だが、その指先は微かに震えている。ハリーもハーマイオニーに応えて、彼女の体に手をまわした。
 抱き合った二人は一瞬、顔を近づけて見つめ合い、そしてまぶたを閉じた。ハーマイオニーはわずかに顔を傾け、ほんの少しだけ前に出る。二人の唇が、柔らかに触れた。
 そのまま、お互いの唇の感触を感じて動かない二人。と、そこにおずおずとロンが近付き、ハーマイオニーの体に触れた。
 脇の下の辺りに、ハーマイオニーを抱えるようにロンの手が触れ、それがすっと前にすべる。ハーマイオニーの幼さを残した二つの脹らみをロンの手の平がそっと包んだ。
 ハーマイオニーの体がぴくっと震え、それをきっかけに、ハリーはそっと舌を出して彼女の唇を舐める。ハーマイオニーも唇をわずかに開け、舌を出してハリーのそれにくっつけた。
 ハリーとハーマイオニーの舌が、ゆっくりとお互いをなぞりあう。まるで柔らかい二つの生き物が初めて出会い、挨拶を交わしているかのようにやさしく触れ合い、すり合わせる。
 二人の吐息の中、でゆるゆると輪郭を確かめるように動く二つの舌は、次第に大胆に、激しい動きに変化していった。
 相手の口の中にまで舌を差し込む。舌と舌を絡めあい、伝ってくる相手の唾液をすする。そしてそれが自分の咽喉を流れ落ちる度に体が熱くなるのだ。
 ちゅぷっ、にちゅっという唾液のはじける音が部屋の空気を静かに動かした。
 二人の口から唾液が溢れだし、顎を伝っていくが、それを意にも介さず、ハリーとハーマイオニーはキスを続けた。
 一方ロンの方はといえば、最初は優しく胸をさするだけだった。
 しかしハリーとの熱烈なキスにあてられ、またハーマイオニーがいやがる素振りを見せないので、やはり次第に行為がエスカレートしていった。
 ハーマイオニーの乳房を両掌でしっかりと抱き、パンやクッキーの生地をこねるかのように揉みまわす。ゴムのような、しかしそれよりも遙に扇情的な弾力に、ロンはおもわずハーマイオニーの首筋に顔をうずめ、うなじにキスをした。
 首まわりに舌を這わせながら、胸の先端を指で軽くこねまわすと、ハーマイオニーの体がビクリと震える。
 右手で乳房をこね回すのを継続しながら、左手を彼女の太腿に這わせるロン。しばらくその滑らかな肌触りを楽しむと、かすかなためらいを見せながら、股間の割れ目へと指を持っていった。
 そのまましっとりと濡れた感触を楽しんでいると、ハーマイオニーが時々、体を震わせた。
 一体どれくらい経ったのか、三人の時間の感覚がおかしくなりかける頃、ハーマイオニーはハリーの首に回していた手を解いた。気配を察して、ハリーとロンも離れる。
 ハーマイオニーは大きく息を吐くと、ベッドの上に用意しておいたハンカチで軽く口元を吹き、ロンの方へと向いた。
「それじゃ、交替ね」
 

   3

 ロンと向かいあったハーマイオニーは、今度はまったく躊躇する様子もなくロンの首に抱き付いた。思わずあたふたするロンの頭を引っ張るようにし、唇を押し付ける。
 ハリーの時とは違い、そのまますぐに舌を入れ、深いキスに入った。積極的にロンの口の中に舌を送り込み、歯の列をなぞったりロンの舌を絡めとって吸ったりした。
 最初は目を白黒させていたロンだが、ハーマイオニーの唇と舌の熱烈な愛撫を受けるにつれ、次第に顔が緩んできた。目がとろんとなり、口を開いて自分もハーマイオニーの口の中を舌で探る。明かに、ハーマイオニーはハリーとのキスから、いろいろなものを学んだのだ。
 ハリーの方はというと、彼もまたロンと同じように後ろから、抱きすくめるようにハーマイオニーの体に手を回した。彼女の乳房をぎゅっと掴むが、彼もまたハーマイオニーと同様、さきほどの激しいキスで高まっている。荒々しいとすら言える手つきで、ハーマイオニーの胸を揉みはじめる。
 ぎゅっとハリーがハーマイオニーの胸を揉むと、彼女の胸はその激しい愛撫によってひしゃげ、変形し、ゆがみ、指の間からはみ出し、そして驚くべき弾力で魅力的な元の姿に戻る。ハーマイオニーはロンとのキスを楽しみながらも、乳房から全身に広がる快感に眉根を寄せ、「ううんっ」と息を漏らした。
 ハリーは両手を動かす一方で、ハーマイオニーの後頭部に顔を寄せ、その髪の毛に口付けする。一時間近く前のリンスの香がまだ残っており、それが淫らな運動で生まれたハーマイオニーの微かな汗と入り混じって、悩ましいほどに甘酸っぱい匂いになっていた。ハリーはハーマイオニーの髪の毛に頬擦りをする。目の前に形の良い耳が現れたので、そっと甘噛みしてみるとハーマイオニーの体が震えた。
 と、舌が疲れたのか、ハーマイオニーはそっと唇を離した。ハーマイオニーとロンの口の間に、透明な唾液の橋がかかったかと思うと、ぷつんと切れる。
 ロンはキスの余韻に浸って目を閉じていたが、やがて目を開き、少しだけ首をかしげた。キスの時間が、ハリーより短く感じたのだ。
 ハーマイオニーはロンの懸念を感じとったのか、笑顔を見せると、そっと左脚を前に出した。太腿の部分がちょうどロンの、金属棒に布を巻いたように固くそそり立つ性器の先端に触れ、その柔らかさと体温にロンの体が思わず跳ねる。ロンはうめき声をあげたが、すぐにハーマイオニーのキスで塞がれてしまう。
 ハーマイオニーはその状態でキスを続けた。ロンの性器の動きを肢で感じることにより、どうすればより喜ぶのかを反応から掴みとっているのだ。ちゅぷっ、にちゅっと音を立てて舌をからませたり、ロンの口から流れこんできた唾液をこくんと音を立てて飲んだり、耳元から首筋にかけてを指先で愛撫してあげると、ロンの肉棒はびくり、びくんと震え、彼の吐息が大きくなるのだ。
 ハリーの方は、胸の感触を味わうのをやめて、ハーマイオニーの体全体をさするようにしながら、次第に下へと降りていった。
 彼女の腹の辺りを撫でまわしつつ、背骨にそって滑らかな肌に口付けをしていく。
 ハリーはそのまま膝をつくと、ハーマイオニーの太腿に頬を寄せ、両手のひらと唇でその瑞々しい感触を味わった。
 ひとしきり美脚の素晴らしさを堪能したハリーは、次にハーマイオニーの股間に顔を近づけた。ハーマイオニーは左脚を前に出しているので、横半身の状態である。
 ハリーが腰を押さえて、もう少し体を横に開くようにゆっくりと押すと、ハーマイオニーもハリーの意図を察して、無理が出ない程度に体をねじる。
 ハリーは指をつかってそっとハーマイオニーの性器を広げてみたり、引っ張ってみたり、少しだけ中に入れてみたりしていたが、やがて吸い寄せられるようにしてそこに口づけをした。
 両手で脚をさわりながら、舌を這わせると、ハーマイオニーの体が大きく揺れる。左脚を前につきだしている分、体重が右脚一本にかかっているのだが、その支えが崩れそうになった。慌ててロンにしがみつく。
 彼女の胸とロンの胸板が強く密着し、柔らかな乳房がぎゅっと押し潰された。ロンは少し驚いたようだが、やがて片手を腰に回して彼女を支えるのに使いつつ、もう片方の手を前に持ってきて、ハーマイオニーの胸を揉み出した。
 必死でしがみつこうとするハーマイオニーだが、上下からの攻撃に、経験の浅い彼女の性感はとても耐えきれず、脚はがくがくと震え、ついにはロンの首に回していた手もほどけてベッドに倒れこんでしまった。

   4

 ハーマイオニーはべッドの上に仰向けで横たわり、快感の余韻に浸ってかすかに身じろぎした。顔を横に倒して荒い息をし、胸のふくらみが上下する。
 ハリーはベッドのはしからぶらぶらと下がるハーマイオニーの両足を掴むと、ロンに指で彼女の頭の方を指した。
 意図を察したロンは、ハーマイオニーの両肩を持った。二人で呼吸を合わせ、ハーマイオニーを持ち上げると、広いベッドの中心に移動させた。
 ロンはハーマイオニーの体の脇に膝立ちで移動すると、かがみ込んでハーマイオニーの乳首を口に含んだ。
 赤ん坊がするように音を立てて強く吸い込んだかと思うと、舌をふくらみのすそに這わせる。仰向けになってなお、形を失わない柔らかな小山を、円を描くように、そして少しずつ中心へと登りながら舐めまわした。頂上のピンク色の部分にたどりつくと、今度は軽く歯を立てながら再び強く吸い上げる。左の胸を口で、右の胸は手で愛撫していた。
 ハリーはハーマイオニーの両脚を折り曲げた。脛から膝、太腿とキスをしたり甘噛みしつつ、上に登っていく。そしてついに付け根にまで到達すると、顔を彼女の股間にうずめるようにして舌で割れ目を熱心に舐めはじめた。
「あ……うんっ……はぁ……」
 友人二人の責めにあえぐハーマイオニー。顔を赤くして左右にふり、背中でシーツをこするように体を揺らし、溢れ出しそうになる快楽に戸惑っている。
 しかし、ただされるがままにはなっていない。両足を寄せてハリーの頭を挟み、膝同士をすり合わせるようにして、柔らかい肌をハリーの顔におしつける。
 右手はシーツを握って震えていたが、左手は横に伸ばし、ロンの肉棒をやさしく握って上下に動かしだした。
 しばらく三人は、その体勢でお互いに快楽を注ぎあっていた。三人の荒い息遣い、ときおり混ざるあえぎ声、そして暖炉の火がはぜる音、それだけが三人が聞こえる音の全てだった。

「ん……あ、あれ? なんか……ちょっと変な……ああっ!」
 ハーマイオニーの軽い叫び声と共に、彼女の腰がビクンと跳ねた。
 一体何事かと、ハリーとロンが顔をあげる。
 ハーマイオニーはぐったりと横たわって荒い息をしていた。やがて上半身を起こし、脚をたたんでその場に座ると、大きく深呼吸をして言った。
「なんでもない、わ。ちょっと、気持ちよすぎただけ。それより……」
 ハーマイオニーは、自分と同じようにベッドに座りこんだ二人の股間を見た。どちらも空気を入れすぎた風船のように張り詰めていて、いまにも爆発しそうだ。
「そろそろ二人とも、辛くなってきてない? はじめま……しょう」
 言われた二人は、何をはじめるのかたずねず、真剣な表情でうなずいた。
 ハーマイオニーはベッドの下に転がっている杖に手を伸ばすと、それをとって自分の腹の辺りに向けた。ハリーたちが聞いたこともない呪文を唱えると、杖から出た火花が彼女のへその辺りに消えていく。
「なに、今の」
「避妊術。二人ともコンドームなんか持ってないでしょ?」
 たずねたハリーは、ハーマイオニーの用意のよさに少し感心した。
「さて、これで準備はいいわ。でも、問題はどっちが先か、よね。キスみたいに軽いものじゃないし……」
 杖をベッドの下に置きながら、ハーマイオニーが言う。とそこに、ロンが言葉を発した。
「あー、それについてだけど、ハリーが先の方がいいと思う」
 ロンの言葉に、ハリーもハーマイオニーも目を見開いて彼の方を見た。ハリーが言い返す。
「そんなの悪いよ。コインかなんかでフェアに決めた方がいい」
「いや、やっぱりちょっと勇気が出ないよ。血が出るとか痛いとか聞いてるし……」
 ロンはそう言ったが、彼の親友は二人とも、それが嘘だと直感した。グリフィンドール生であり、これまでいくつもの危険と恐怖を共に乗り越えてきた仲間だ。意気地なしであるはずがない。
 なおも反論しようとするハリーを、ハーマイオニーが制した。
「わかったわ。議論してても時間の無駄ですもの。その代わり」
 ハーマイオニーはそこで言葉を切ると、ロンを押し倒すように彼の腰に飛び付いた。
 ロンの性器に顔を近づけると、手で軽く押さえたあと、それをためらいなく桜色の唇で挟み、そのまま口の中におさめる。
「! ハーマイオニー!」
 驚いたロンが反射的にハーマイオニーの頭をどかそうとするが、ハーマイオニーはうるさげにその手を払い、代わりに舌で亀頭を強めに舐め上げる。
「うあっ」
 いまだかつてない、直接的な快感がロンの背筋をかけあがった。ハーマイオニーの体を触っている時にも不思議でやわらかな快楽があったが、これはもっと激しく、野性的だ。
 ハーマイオニーの頭が上下に動き、肉棒を締め付ける唇が唾液の跡を残しながら往復する。舌が柔らかく絡みつく。
 その、亀頭のすみずみまでを探索するかのような舌の動きに、ロンはうめきながらベッドに倒れた。そしてその体が大きく震える。
 ハーマイオニーは、ロンの放出したものが漏れないよう、唇の圧力を強めながら、徐々に口から肉棒を抜いていった。つるんと抜け落ちたロンの性器は、通常の大きさへと戻っていき、ハーマイオニーの唾液でぬらぬらと光っている。
 頭を上げたハーマイオニーは手を口元へやったが、口の中のものを吐き出そうとはしなかった。「ん……」と少しつらそうな声を出したが、何度か小さく首筋が動いた。大きく深呼吸をして、つぶやく。
「こういう味がするんだ……」
「……ハーマイオニー、なんで……?」
 身を起こしたロンの問いかけに、ハーマイオニーは答える。
「待ってる間、つらいかな、って思って」
 ロンは少しうつむくと、「うん、ありがと」と言った。
 
 ハーマイオニーはハリーの方に体を向けると、両手を彼にむかって伸ばした。
「さあハリー、待たせてごめんね。はじめましょう」
「う、うん」
 ハリーは緊張した面持ちで答える。これまで裸で抱き合い、指と舌で触れ合ってきたとはいえ、これからすることは一線を越えることなのだ。
 ハリーはハーマイオニーに抱き付くと、そっと押し倒した。横から、ロンもまた緊張した表情で二人を見ている。
 ハリーは、自分の性器を、ハーマイオニーの性器にあてがった。これまでずっと舌で探ってきた場所なので、位置はわかる。
 ハリーはハーマイオニーの瞳を見つめると、「じゃあ、いくよ」と小さな声で言う。ハーマイオニーがうなずくと、ハリーは腰に力を入れた。
 充分に濡れていたせいか、先端部分はわずかな抵抗で入る。しかしある部分を越えたとたん、ハーマイオニーが顔をしかめた。
 彼女の顔を見つめていたハリーはすぐさま腰の力を抜いたが、ハーマイオニーは「続けて」と言う。ハリーはさきほどより調節して腰を進めた。
 眉根を寄せていたハーマイオニーは、一度「うっ」とうめいてから言った。
「むしろ一息に入れてくれた方がいいかも」
「ん、わかった」
 ハリーとしても、その方がありがたかった。亀頭からビリビリ伝わって来る快楽が、さきほどからはやくはやくと急き立てていて、それを押さえるのに必死だったからだ。
 ハリーは、少し息を吸い込むと、一気にハーマイオニーを貫いた。
「うぐ!」
 ハーマイオニーの、食いしばった歯から、痛みを多量に含む声が漏れた。目を強く閉じ、両手はシーツをぎりぎりと握っている。
「ハーマイオニー!」
 ハリーは慌てて引き抜こうとしたが、ハーマイオニーは「動かさないで」とほとんど悲鳴のように言った。シーツを離し、両腕をハリーの体に巻きつけて強くしがみつく。
 ハリーはハーマイオニーの言う通り、動きを止めた。ハーマイオニーがかなり痛がっていることは、彼に抱き付いてくる腕の力の強さから、わかる。まるで彼が命綱であるかのようにハリーを離そうとしない。
 ハリーは再び、ともすれば腰を動かそうとする快感と戦いながら、ハーマイオニーの痛みが少しでもそれればと、彼女の首筋にキスをした。ハーマイオニーの頭が、ぴくんと動く。
 しばらくの間、二人はもちろん、横で固唾を飲んで見守るロンもふくめてじっと動かずに時が過ぎていった。
 しかし次第次第に、ハーマイオニーの力は抜けていった。ふうっとため息をついて、頭をベッドに預ける。
 ハーマイオニーの繋がったままの腰が、ほんの少しだけ上下した。その瞬間、ハリーがうめき、ハーマイオニーが「あっ」と小さく声をあげる。
 一分ほど、二人は余韻に浸っていたが、やがてハリーが身を起こした。小さくなったハリーの性器が、するするとハーマイオニーから抜け出した。
 ハーマイオニーの股間の辺りのシーツは、赤インクをこぼしたようになっていたが、そこに新たにピンク色のインクが加わる。
 ロンはそれをじっと見ながら、全身の緊張を解き、「やっぱり後でよかったよ」とつぶやいた。
 

   5

 ハーマイオニーは下に落ちている服をさぐってポケットティッシュを取り出した。何枚かまとめて引き出し、自分の性器に当てる。そうやって、何度か顔をしかめながらハリーの精液と自分の血を拭き取った。
 しかし、後から後から出てくるハリーの精液を拭きとるのに、ティッシュの半分を使ってしまう。
「しまった……残りはロンの時に残しとかなきゃいけないから、ハリーの分が無いわ」
 ハリーの赤い筋がまとわりといた性器を見て、ハーマイオニーが困った声で言う。
「いいよ、服かなんかを使うから」
「何言ってるの、ほら、こっちきて」
 首をかしげながらハリーがハーマイオニーのそばによると、彼女はいきなりハリーの腰に顔を突っ込み、小さくなった性器をくわえた。
「え? うあっ」
 ハーマイオニーの舌が、ハリーの性器を拭うように動く。すみずみまで這いまわる丁寧な愛撫は、亀頭の割れ目までなぞりあげ、あらゆる部分を「拭き掃除」した。放出したばかりだというのに、ハリーの性器がハーマイオニーの口の中でむくむくと大きくなる。
 ハーマイオニーはいったん口を離し、その固くそそり立ち、血管の浮き出ている肉の棒を見つめた。
「これは、もう一回出さなきゃ駄目ね」
 そう言うと、ハーマイオニーは再び親友の性器を口にくわえた。
 くびれから上の亀頭を口に含み、敏感な粘膜を舌でさぐる。竿の部分はやわらかな右手で包み、上下にしごいた。
 亀頭を中心に責めていくとハリーの肉棒はますます張り詰めていく。
 ハーマイオニーは、ふと思い付いて、残った左手でハリーの睾丸を触ってみた。片方の袋を、二本の指でそっとふれただけだったが、その瞬間くわえていたものがぐっと確度を増す。
 ハーマイオニーはさらに手のひら全体で、袋をつつみこむように触った。ハリーの「うあっ」という声と共に、彼女の口の中で熱く、高い粘度の液体が溢れる。
 ハーマイオニーは、口の中のものが再びハリーの性器を汚さないように慎重に口を離した。少し眉を寄せると、数回にわけてのみこむ。
 あらためてハリーの性器を見ると、彼女の唾液で濡れてはいるものの、精液と血はきれいになくなっていた。


「ふう……。じゃあ次はロンの番ね」
 連続発射でさすがに疲れたのか、ベッドに横になったハリーを尻目に、ハーマイオニーが言う。
 ロンはしかし腕を組み、シーツに残る血の跡を見て言った。
「うーん、その前に、君、痛みを消す魔法とか使えないの?」
「無いことはないけど、痛覚だけじゃなくて感覚が全部消えちゃうのよね。遠慮しなくて大丈夫よ。そんなんなっちゃってるじゃない」
 ハーマイオニーが指差した先には、ハーマイオニーのフェラチオを見ている間にすっかり勃起したロンの肉棒があった。
「でもなあ……」
 なおもしぶるロンに、ハーマイオニーは「じゃあこうしましょう」と言った。
 膝でロンのもとに歩いていき、不審げな顔をするロンに抱き付いて押し倒した。
 鼻先数センチまで顔を近づけると、ハーマイオニーはにこりと笑って言う。
「私が動く方になるわ。そうすれば、痛みの調節も簡単にできるしね」
「わ、わかった」
 すでにロンの先端はハーマイオニーのすべらかな下腹部の肌に触れており、その感触のせいでロンの声が裏返っている。
 ハーマイオニーは、少し腰を浮かすと、ロンの性器をつまんで亀裂へと誘導した。ロンも少し頭をあげて、その様子を見守る。粘膜と粘膜が触れた瞬間、二人は軽くうめいた。
 亀頭の先端が入ると、ハーマイオニーは体勢を戻し、ロンの肩に顔をうずめた。ロンは両手でハーマイオニーの背中をやさしくさする。
 先ほどのでこりたのか、ハーマイオニーは一気に突き入れようとせず、ゆっくりと挿入させていった。
 数ミリ入れては止め、数ミリ進んでは止める。ハーマイオニーは時折、「痛……」と声を漏らすものの、ハリーの時のような身を裂くようなショックは無いようだった。
 ロンはというと、少しずつハーマイオニーの中に入っていくたびに、性感のうめき声をあげている。腰を動かしたいという衝動を逃すためか、背骨に熱い電流が流れるたびに、彼女の背中を撫でまわす手の動きがはやくなる。
 そうやって、ついに二人の腰が密着した。
 ハーマイオニーはロンの耳にキスすると、その顔をのぞきこんだ。
「全部入ったよ」
「うん、すご、く、気持ちいい」
 ロンは強く目を閉じ、呼吸を荒げながら答えた。
「じゃあ、ちょっとずつ動かすね」
 ハーマイオニーはほんの1センチほどの幅で、腰を上下させた。
 痛みをかばっているのでゆっくりとした動きだが、ロンはすぐに反応する。
 頭をのけぞらせ、うめき声を漏らし、ハーマイオニーの頭や背中をしきりになでまわした。
 ハーマイオニーの腰がぐっと沈むのと、ロンがのけぞって腰をあげるのとが同時に起こった。その瞬間、ロンが叫ぶ。
「あ、ハーマイオニー、それすごい!」
 いきなりのロンの言葉に、ハーマイオニーは「え?」と聞き返した。ロンは思わずハーマイオニーの尻を掴むと、ぐっと押し、自分も腰を押し付ける。
 ハーマイオニーが体の奥を突かれる圧迫感にうめくのと、ロンが自分の爆発と共にうめくのが同時だった。
 自分の体の一番奥に精液を流し込まれる感触にハーマイオニーは震え、ロンは射精の快感と疲労に、ぐったりとベッドに体重をあずけた。
 しばらくしてハーマイオニーが身を起こし、ハリーと同じように、ロンの性器を口できれいにした。ロンは驚くべき回復力を見せて三発目を放つ。
 ハーマイオニーは、さすがに量が少なかったこともあってそれをさして苦労することもなく、一度で飲み込んだ。

 とそこに、いつの間にか近付いてきたハリーが抱き付いてきた。ハリーは無理に押し倒そうとせず、脇の下に手をあてがってそっと押す。二人はそのまま横ざまに倒れた。
「またするの?」
 ハーマイオニーはちょっと驚いた風に言いながら、ハリーの股間に手を伸ばした。多少大きくなってはいるものの、それほど固くない。
「いや、さすがに無理だよ」
 そう言って、ハリーはハーマイオニーにキスした。舌を入れようとしたが、ハーマイオニーは口を閉じて阻止する。顔を振って逃れると、申し訳なさそうに言った。
「駄目、まだロンのが口の中に残ってる」
「別に気にならないけど……」
 ハリーがなおもキスをねだってくるので、ハーマイオニーもそれに応じて口を開き、ハリーの舌を受け入れた。
 ロンがずりずりとベッドの上を這ってきて、ハーマイオニーの胸に後ろから手をやりながら、「僕も」とささやく。
 ハーマイオニーはいったんハリーとのキスを中断すると、今度はロンの方に向き直って、うながされるままに深いキスをした。ハリーはその間、ハーマイオニーの髪の薫りを楽しみながら、彼女の亀裂をさすっている。ハーマイオニーの二つの手は時に二人の性器を握ってこすり、時に胸板を撫でまわした。
 三人はお互いの体をまさぐりあい、母親の子宮にいるような暖かな満足感と安心感を共有しながら、いつしか眠りに落ちていった。

 鳥の甲高い鳴き声で、ハーマイオニーは目を覚ました。
 軽く目をこすりながら両側を見ると、ハリーもロンもまだ穏やかな寝息を立てている。
「寝る予定じゃなかったのに……」
 ハーマイオニーは体に絡みついている二人の手をそっとどかすと、壁にかかっている大きな振り子時計を見た。
「キャアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」
 叫びの屋敷にふさわしい悲鳴に、ハリーもロンも飛び起きた。
「な、何? 何?」
「どうしたの!?」
 ハーマイオニーは時計の方を指して叫ぶ。
「私たち、寝過ぎちゃったわ! 急がないと授業に間に合わない!」
 ハリーもロンも、青ざめる。一時間目の授業は、魔法薬学だ!
 三人は転がり落ちるようにして、ベッドの下の服に飛び付いた。大慌てで服を着始める。
「ハリー! あなたズボンを後ろ前反対に履いているわ!」
「うわ、しまった。でもハーマイオニー、君の持っている杖は僕のだよ!」
「二人とも、僕の右の靴下を見なかった!?」
     ・
     ・
     ・
     ・
「グリフィンドール、90点減点!」


    5

─── 二日目 ───

 ハーマイオニーは、ハリーの上にまたがって、そろそろと腰を上下させた。
「どう? まだ痛い?」
「ちょっと痛いけど……でも昨日に比べたらだいぶマシね。ハリーも動いてみて」
 ハリーはハーマイオニーの腰を掴むと、軽く腰を突き入れる。ハーマイオニーは「あうっ」と声をあげたが、それはだいぶ艶のあるものだった。 

─── 三日目 ───

 ベッドの上で並んで立っているハリーとロン。ハーマイオニーは二人の前にひざまずいて、それぞれの性器を掴んでいた。二つの肉棒を手で刺激しつつ、交互に口に含んで唇と舌で愛撫をする。
「こうして並べてみると……ハリーの方がちょっとだけ大きいかな」
「(・∀・)」
「(´・ω・`)」
「でも耐久力と回復力はロンの方が上ね」
「(´・ω・`)」
「(・∀・)」

─── 四日目 ───

「あ、ロン、あんまり激しくしないで」
 四つん這いになっているハーマイオニーは、自分を後ろから貫いているロンに言った。
「ごめん、痛かった?」
「ううん、大丈夫、気持ちいいよ。ただ、あんまり揺すられるとハリーのがしゃぶり辛くて」
 ハーマイオニーはそういうと、目の前の膝立ちになっているハリーの睾丸を口に含んだ。竿を手でこすりつつ、口の中ではしわを伸ばすように舌で袋を転がす。
「くっ……前から聞こうと思ってたんだけど、君、どこでこういうの覚えてくるの?」
 あまりの気持ちよさに、ハーマイオニーの頭を掴んで耐えながらハリーが言う。
 ハーマイオニーは、いったん口の中から袋を吐き出すと、事も無げに言った。
「そりゃ本に決まってるじゃない。貸す?」

─── 五日目 ───

「え!? やだ、ちょっと、それは駄目!」
 ハーマイオニーの尻の奥に指を入れようとしていたハリーは、慌てて引っ込めた。
 ロンの上に覆いかぶさるように抱き合っていた彼女は、上半身をひねってハリーの方を振り向く。若干の非難の調子を混ぜながら、ハーマイオニーは言った。
「もう、なんてことするのよ」
「でも、昨日君が貸してくれた本に書いてあったよ」
 ハリーは軽く肩をすくめて言い返す。
 ハーマイオニーは少しの間考えていたが、「あんまり奥のほうはいやよ」と言って、ロンとのディープキスに戻った。

─── 六日目 ───

「あ、昨日つけたキスマークが残ってら」
 ベッドに横になっているハーマイオニーの胸を吸っていたロンが、つぶやく。
「ああ、歯型とか、一日ぐらい残ってる時があるよね」
 同じくハーマイオニーの脚を舌で愛撫していたハリーが応えた。
「あんまり目立つところにつけちゃ駄目よ」
「うん……あ、いいこと思い付いた」
『いいことって?』
 ハリーのつぶやきに、ハーマイオニーとロンが同時にたずねた。
 ハリーはハーマイオニーの太ももに口付けると、ちゅうっと音を立てて吸った。口を離すときれいにキスマークが出来ている。
「明日、いよいよマルフォイとするんだよね。ちょっと嫌がらせしてやろうと思って。男からすると、女の子の体に自分以外のキスマークや歯型がついてるといやなものなんだよ」
「ああ、それはあるね。僕とハリーはうまく上下で住み分けできてるから、そういうことあんまりないけど」
 ハリーとロンは目を見交わすと、張りきってハーマイオニーの体にキスマークと歯型をつけだした。ハリーは脚に、ロンは胸に。
「え? や、ちょっと、そんなにいっぱいつけちゃ痛いわよ!」

 そしてついに、呪いの期限の日がやってきた。
 すでに、ハーマイオニーはマルフォイとの待ち合わせの日時を決めている。
 三人は、談話室のすみで、緊張の面持ちでお互いを見交わしていた。
「もうそろそろ行った方がいい」
 ハリーが談話室の掛け時計を見て言った。
 ロンは、忍びの地図を広げる。
「待ち合わせ場所は三階の廊下だったよね。うん、マルフォイはその場所にいる。グラップとゴイルはスリザリンの談話室だ」
「私一人だと思って、油断してるのかな」
 ハーマイオニーが忍びの地図を横からのぞき込んで言った。
「まあ、向こうも何をしてくるかわからないからね。僕とロンが、透明マントをかぶって君のあとをつけるよ」
 三人はもう一度、お互いの顔を見交わしてうなずきあうと、誰にも気づかれないよう注意しながら、グリフィンドールの談話室を出た。

 待ち合わせ場所にいたマルフォイは、妙にそわそわして、落ち着かない様子だった。
 ハーマイオニーの姿を見ると、「きたか」とつぶやき、「ついてこい」と言って踵を返し、早足に歩き始める。ハーマイオニーはマルフォイの態度に口を尖らせながら、その後を追った。
 いくつもの見た事もない階段を上り下りし、通ったこともない廊下を歩く。しばらく進むと、マルフォイはなんの変哲もない壁の前で止まった。
「ここが目的地?」
「ああ。スリザリン生だけが知ってる部屋だ。フィルチも知らない。血みどろ男爵の居場所が近くにあるからビーブスも寄ってこない」
 マルフォイはそっけない口調で答えると、壁の一部に右手を当て、何事かつぶやいた。
 その途端、壁が四角に切り取られ、ドアとなって向こう側に開いた。
「入れ」とマルフォイがハーマイオニーの背中を押す。「きゃっ」と小さく叫んだハーマイオニーが中に消えると、マルフォイはすぐに後を追い、すばやく扉を閉めた。
 動くものとてない無人の廊下に、「しまった」というつぶやきが小さく響く。透明マントを着たハリーとロンの声だ。
 二人は、あっという間に壁に戻った扉の部分に寄ると、へばりつくようにして耳を当てた。
「何か聞こえるかい、ロン」
「駄目だ。どうする?」
 ハリーたちはしばらく考えていたが、積極的な策は思い付かなかった。壁をいじってみたり適当に呪文を唱えてみたが、ピクリともしない。
「仕方ない。ここで待ち構えて、誰かマルフォイの仲間が来るのを待とう」
「でもハリー、誰も来なかったら?」
「マルフォイ一人くらい、ハーマイオニーならなんとかするさ。彼女を信じよう」
 うなずいたものの、ロンは不安げな様子で、向こう側を透視するように壁を見つめた。

 ハーマイオニーが入れられた部屋は、最初真っ暗で何も見えなかった。部屋の中は廊下と同じくらい寒く、若干かび臭い。扉が閉まる気配のすぐあとに、後ろでマルフォイが動く気配がする。
 同時に、天井のシャンデリアに火が灯り、暖炉に赤々とした焔が舞い踊った。
 ハーマイオニーは部屋の様子を見まわす。
 広さは、叫びの屋敷で三人が使っていたものよりやや小さい。一人用と思われるベッドが一つ、小振りな振り子時計が一つ、一杯に怪しげな本が詰まった本棚が一つ、「セドリック・ディゴリーを応援しよう」バッチいくつか散らばっている机が二つあった。調度の種類と数が多いせいか、ぐっと手狭に感じる。
「ふーん、ここでスリザリン生たちは悪巧みしてるってわけね」
 ハーマイオニーは、バッチの置いてある机を見ながら、扉側、入って右の隅の方へあとずさり、し、壁に寄りかかった。ハリーたちは本来だったらそこに隠れているはずだが、なんの抵抗もなく背中が壁についてしまう。ハーマイオニーはマルフォイに聞こえない程度に舌打ちしたが、表情には出さなかった。
「うるさいぞ、穢れた血め。さっさと脱げばいい」
 ハーマイオニーは、『穢れた血』という言葉に、むっとしてじろりとマルフォイをにらみつけた。しかし何も言わず、自分の服に手をかける。
 戸惑う様子もなく、かといってとりたてて急ぐ仕草も見せず、ハーマイオニーはまるでそこにマルフォイがいないかのように手際良く服と下着を脱ぎ捨てた。
 あっという間に全裸になったハーマイオニーは、両手を腰に当てて胸を張り、仁王立ちになった。ふわりと広がった髪の毛、乳房のふくらみや股間のささやかな陰毛が暖炉からの光を受け、微妙な陰影をつける。十四歳の少女としてはこれ以上望めないほどのプロポーションを男の目にさらしながら、彼女は恥じらうどころか薄く笑っていた。
「なにやってるの? 十二時までにしなきゃいけないんだから、はやくそっちも脱いでよ」
 ハーマイオニーの言葉に、彼女の肢体に見とれていたマルフォイは我にかえった。
 マルフォイは一瞬、ためらいを見せたが、慌てて服を脱ぎ出した。途中、腕が袖につっかえたりしながらも、服をとってく。
 下着姿になったマルフォイは、良家の子息らしく、白くすらっとした体をしていた。白いブリーフがそれに拍車をかけている。筋肉も脂肪もあまりついておらず、中性的とも言える印象だ。
 マルフォイは最後の一枚に手をかけ、少しだけためらったあと、一気にそれを降ろした。
 ハーマイオニーが堂々と裸体をさらしているのに、それを餌食にする立場の彼が隠しては面子が立たない。マルフォイは腕を組み、胸を張ってみせた。
 ハーマイオニーは彼の股間を見て、表情を変えた。
「( ´,_ゝ`)プッ」
「!?」
 マルフォイは、ハーマイオニーの反応に激しく同様した。彼女は顔を赤らめるどころか、吹き出したのだ。
 ハーマイオニーはふうっとため息をつくと、ずかずかとマルフォイに近寄る。部屋がそれほど広くないので、マルフォイはあっという間にベッド際に追い詰められた。
 ハーマイオニーがどんっとマルフォイの胸を押すと、引け腰になっていたマルフォイはあっけなくベッドに倒れてしまう。ハーマイオニーは後を追うようにベッドに横になり、マルフォイの股間にとりついた。性器を指でつまみ、大きな声で言う。
「なにこれ? 小さいわね」
「ガ━━(゚Д゚;)━━ン!」
 ショックを受けた表情のマルフォイを見て、ハーマイオニーはにやっと笑い、続けざまに追い打ちをかける。
「そもそも勃ってないじゃない。そういえば、緊張し過ぎると縮んだままになるタイプの男がいるって聞いたけど、アレも小さけりゃ度胸も小さいのね。それに皮がだいぶあまってるじゃない、ちゃんと剥けるの?」
 ハーマイオニーはいきなりマルフォイの皮を剥いた。ピンク色の亀頭が顔を出し、マルフォイが「痛っ」と声をあげる。
「仮性包茎ってやつね……。でも汚れてるじゃない。ちゃんと洗いなさいよね」
 ハーマイオニーはベッドを降りて、脱ぎ散らした服のところまで行くと、ハンカチを取り出した。口に含んで、唾液をじっくりとしみ込ませる。再びマルフォイの性器のところへ戻ると、左手で皮を引き下ろしつつ、濡れたハンカチで恥垢を拭いさっていく。布は充分に濡れているはずだが、それでも痛みを感じるらしく、マルフォイの腰が踊るのを強引に押さえ付ける。
「さ、これできれいになったわ。それにしても、この状態じゃセックスなんて無理じゃない。まったくやっかいな呪いをかけてくれたものね」
 ハーマイオニーの口撃がそこでふっと休んだ。マルフォイは羞恥と屈辱で顔を真っ赤にしながら、なんとか言い返す。
「お、お前の魅力が足りないんじゃないのか」
 それを聞いたハーマイオニーは、むっとすると、マルフォイのいまだしおれたままの肉棒を口に入れる。
 最初、亀頭に舌を絡ませてみたが、それだとマルフォイが痛がるだけだった。しかたがないので、竿を唇でしごいたり、舐めまわしたりする。マルフォイの性器はあっという間に膨張した。もっとも、ハーマイオニーの見るところ、長さ・太さ共にハリーの三分の二ぐらいだ。
「なにが魅力が足りない、よ。それにしても、ほんとにこれが限界なの? まったく、こんなんじゃ、マルフォイ家もあなたの代で終わりなんじゃない? 血が濃くなると繁殖力が衰えるっていうけど、純血なんて所詮こんなものってわけね」
 度重なる侮辱に、マルフォイは何か言おうとした。しかしそれを狙いすましてハーマイオニーが亀頭を指ではじいたため、彼は仰け反って言葉を飲みこんでしまう。

   7

「さて、手早く終わらせましょうか」
 ハーマイオニーは杖を拾って避妊術をかける。そして素早くマルフォイにまたがると、慣れた手つきでマルフォイのモノをつまみ、自分の性器へ誘導した。
 ぐっと腰を下ろして受け入れると、マルフォイが「うううっ」とうめき声をあげる。
 ハーマイオニーは上体を前に倒し、胸のふくらみをマルフォイの胸板に押し付けるようにした。顔を近づけたハーマイオニーは、初めて味わう女性の感触に目を閉じて耐えるマルフォイの耳に囁いた。
「ほら、純血の力を見せなさいよ。穢れた血の女の子に好き放題されて悔しいでしょ。私に悲鳴をあげさせることもできないの? そんな調子じゃ、いずれグラップやゴイルに愛想つかされるんじゃなーい?」
 マルフォイは顔を紅潮させ、目尻に涙の浮かんだ目でハーマイオニーをきっとにらんだ。その瞬間、ハーマイオニーは腰を強めにバウンドさせる。
「うっ……!」
 マルフォイはあっけなく達した。
 ハーマイオニーはマルフォイの耳元に口を寄せて言う。
「かわいいあそこがピックピクね!」
 ハーマイオニーは、射精の余韻でぐったりとしているマルフォイを置いて、ベッドを降りた。
 精液を用意しておいたティッシュで拭き取ると、手際良く服を着る。
 時計を見ると、十二時ジャストだ。手鏡を取り出して前歯を確認してみたが、異常は無い。
 ドアに歩みより、ドアノブを掴んで回してみると、簡単に開いた。
「ふーん、内側からは簡単に開くのね」
 ハーマイオニーは、部屋から出る前に、マルフォイの方を見た。ようやく起きあがり、ハーマイオニーの方は唇を噛んでにらみつけている。
「いいか、僕はお前たちに」
「もしあなたが!」
 ハーマイオニーは、マルフォイの言葉を強い調子でさえぎった。
「もしあなたが私やハリーやロンに、何か危害を加えたら……あなたに関する、男として不名誉な噂がホグワーツを席巻するでしょうね。あなたはその噂が事実無根だと照明できるかしら?」
 マルフォイは、言葉に詰まった。ハーマイオニーは口をパクパクさせて何かを言おうとするマルフォイを残し、部屋を出た。
 ハーマイオニーが廊下に出ると、ハリーたちはすぐさま透明マントを脱いで姿を現した。
「どうだった!?」
「ひどいことされなかった!?」
 ハーマイオニーは親指を立てた右の拳をぐっと前につきだすと、前歯を見せてにっこりと笑った。

   終わり

 

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